#9 出版社編集からアプリ企画職へ|キャリアブレイクや副業も活用、自分軸でつくるキャリア
- careermentorjapan
- 2月16日
- 読了時間: 5分
更新日:5月2日

渡辺 晴夏さん プロフィール
法政大学社会学部卒業後、出版社にて進行管理やディレクション、編集者として従事。その後キャリアブレイクを経てITサービス(toCアプリ)会社へ転職し、アプリ利用者のサポートや、企画・CRMマーケティングに従事。副業では人事業界のライターとして活躍する。
キャリアについて見つめなおす期間を置いた上で、多角的にキャリア構築をされている渡辺さん。やりたいことに向き合いながらフレキシブルにキャリアを捉えるその考えについてお伺いしました。
いちど職場を離れキャリアを見つめ直す
ー1社目でのお仕事と、キャリアチェンジを考えるようになった経緯を教えてください。
新卒で入社した出版社では、クライアントのコンテンツ制作の進行管理、ディレクションの業務や、ライフスタイル・料理系Webメディアの運営、レシピ本の編集などの仕事をしていました。出版社でコンテンツ制作の現場に携われたことはとても良かったのですが、会社の状況や自分のキャリアの将来性に不安や迷いを感じており、一度仕事を辞める決断をしました。
ーその後のキャリアブレイク期間はどのように過ごされたのでしょうか?
キャリアブレイクの期間は、自分自身を見つめ直す大切な時間でした。退職後は、しばらくの間しっかりと休息を取り、自分のペースでリフレッシュする時間を大切にしました。その後、出版業界での経験や自分の強み、今後のキャリアの方向性を整理し、転職活動を本格的にスタートしました。転職サイトを活用したり、直接応募を試みたりと、さまざまな方法で自分に合った環境を探していました。
好きなプロダクト、不確定な未来にワクワク
ーIT業界へのキャリアチェンジについて教えてください。どのような選択肢を検討され、どうやって決断されたのでしょうか?
転職先として検討していたのは、toC(一般顧客)向けWebサービス・アプリの会社です。自分自身が普段からユーザーとして使っているサービスを中心に応募しました。最終的に今のtoC向けの音声サービスの会社に入社することを決めたのは、このサービスをもっと多くの人に使ってほしいと本気で思えたことが大きな決め手となりました。良い意味で「未来の見えない会社」というのも魅力でした。スタートアップ企業で、組織も事業もどうなっていくか未知数だからこそ、自分自身もどういった経験・キャリアを積めるのか、想像がつかないなと思ったんです。そんな不確定な未来にワクワクしたこと、音声市場をこれから盛り上げていけるという環境に身を置くことができると感じたことが、最終的な決断に繋がりました。

―転職後、業界や職種が大きく変わった中で、どのようにして新しい環境に馴染んでいきましたか?
最初は、自分自身がユーザーであることを活かし、実際に積極的にサービスを使い込むことを特に意識していました。スタートアップなので、事業方針や組織体制の変化が早く、数ヶ月の間に担当する業務が変わることもよくあります。新しい環境に馴染もうと意識するというよりは、目の前の仕事に必死に向き合っているうちに、あっという間に日々が過ぎていました。
―いまのお仕事に対して、どのような満足感や課題を感じていますか?
好きなサービスに関わることができて、とても充実しています。toCサービスなので、ユーザーの声をSNSで目にすることができ、時には直接お話しする機会もあります。反応がダイレクトに伝わってくることが、仕事のモチベーションにもつながっています。業務の幅が広く、ジェネラリストとしての経験を積んできましたが、スキル面や給与はもっと伸ばしていきたいなと考えています。今後は自分の専門性を見直し、それをキャリアにどう活かすかも考えたいと思っています。

―副業のお仕事についても、始めたきっかけやその内容について伺えますか?
副業では、組織開発の専門家の方のライティング業務をお手伝いをしています。具体的には、その方が出版する書籍や記事の校正、note記事やXの投稿作成業務などを担当しています。以前一緒に働いていた方から「記事の校正ができる人を探している」と声をかけてもらったことがきっかけで、副業をスタートしました。前職の出版社の経験が副業にもつながっています。
―今後のキャリア展望について、どのようにお考えでしょうか?
関わったサービスを大きく成長させられる人になりたいと考えており、そのためのスキルをもっと身につけていきたいです。特にCRMマーケティングやコンテンツ企画などのマーケティング分野において、専門性を高めていきたいと考えています。
逆算ではなく、積み上げでつくるキャリアもある
ー渡辺さんは、キャリアについて、標準的な考えにとらわれずフレキシブルに考えられている印象です。どのようにしてその思考が養われましたか? キャリアの方向性に迷っている方に、アドバイスやメッセージがあればお願いします。
私はキャリアを考える時、会社の規模や職種というよりは、「このサービスを本当に広めたいのか」「心から好きだと思えるか」を大切にしてきました。明確なゴール像がある人は、逆算してキャリアを積み上げていくのも素敵だと思います。
一方で、私は「こんなキャリアを歩みたい!」という明確なものがなかったので、自分の好きなことや得意なことを見つけ、目の前のことを一歩ずつ積み重ねてきました。結果的に、入社時に希望していたコンテンツ企画や編成などの業務にも関わることもできています。 もし「これをやりたい!」が見つからない場合でも、まずは自分が少しでも好きだと思えることや得意なことを探し、それを積み重ねていくことで、自然と自分の進むべき方向が見えてくるかもしれません。ゴールを明確に定めずに進んでいくことで、予想もしなかった道に出会えることもあると思います!